ウォータースポットリムーバーのコーティング済み車への使用につきまして【再掲】
ウォータースポットリムーバーのコーティング済み車への使用や使用方法につきまして、大変多くのご質問をいただいておりますので、ご説明させていただきます。
これらの動画をご覧になり、大変多くのご質問をいただいております。
結論から申し上げますと、使用できますが、ガラスコーティングは落ちてしまう可能性があります。但し、ウォータースポットリムーバーを使うと落ちてしまうようなコーティングについたシミを落とす他の方法は、研磨などしかなく、結局コーティングは落ちてしまいます。コーティングを守るためにシミを付けたままにするか、コーティングを犠牲にしてシミを落とすかという究極の選択です。ただ、シミを付けままにしておきますと、毎回その場所に水が溜まるようになり、そうなると徐々にシミがクレーター状に凹んでしまい、研磨しても落ちない酷い状態になってしまうことが多くあります。ですので、私の経験上、シミは早めに落としたほうが良いです。コーティングが犠牲になっても、もともと塗装を守って犠牲になるのがコーティングの役割ですので、ある意味役割を全うしたと考えられると思います。もちろん、ウォータースポットリムーバーで落ちないコーティングも多くありますし、本来施工店は、そのようなコーティングを使うべきだと思います。
(当店のグロスアーマーや極艶ビューティフルコートは落ちません。当店のようなカーディテイリング店は、ウォータースポットリムーバーを使っても落ちないコーティングを使っているお店が多いと思います。)
使用方法は、上の動画では、ウォータースポットリムーバーの液体を、乾拭きでしっかりと拭き取っています。最後に、大量の水でよく流しています。本来は、施工箇所ごとに水でよく流していただきたいのですが、そうすると、また水を拭き取り、施工して、また拭き取り。と効率が悪いので、私達は動画のように施工しています。ユーザー様がDIYする場合は、一度に全体を施工するのではなく、ボンネットだけ。などと区切って、施工後はすぐに水でよく流すことをお勧めいたします。
コーティング車への施工について、詳しく解説いたします。
ウォータースポットリムーバーは、強い酸性の洗剤です。ウォータースポットは、水道水などに含まれる、カルシウムなどのミネラル分が塗装面に固着したものですので、酸性の洗剤で溶かして落とすという原理です。理科の実験で、塩酸の中に炭酸カルシウムを入れると、二酸化炭素を出しながら溶ける。という物がありましたが、あのような感じです。ただし、ウォータースポットリムーバーは塩酸ではなく、クルマの塗装を痛めずにシミを強力に落とせるよう、各種の酸を配合しています。
ウォータースポットリムーバーは樹脂は溶かしません。そのため、樹脂の容器に入れて販売しています。クルマの塗装も樹脂ですので、ウォータースポットリムーバーで溶けてしまうことはありません。
ウォータースポットリムーバーは、ガラス、金属に反応して溶かしてしまいます。
窓ガラスや金属モール(特にアルミのモール)、またクリア塗装がかかっていないメタリック塗装などに付着すると、溶かして変色などを起こしてしまいますので、付けないように気を付けて施工し、万が一付いたらすぐに十分な水で洗い流すようにしてください。
さて、コーティング施工車への使用ですが、ポリマー系のコーティングの場合は、ポリマーは樹脂ですので、特に問題無いと思いますが、ガラスコーティング車が問題です。ガラスコーティングは、ガラスに近い成分ですので、種類によっては酸性ケミカルで弱ってしまったり、ほぼ落ちてしまったりすることがあります。
コーティングが落ちたか、落ちていないかは、正直すごくわかりにくいです。見た目で明らかに何かが落ちたようになることは、殆どありません。ですので、美観上の問題が起こったことは、私の経験上ありません。
美観上問題なくても、コーティングが落ちてしまうのは嫌ですよね。そのコーティングが当店のような専門店で施工された場合は、施工店にウォータースポット、イオンデポジットを落としたい旨ご相談してください。きっと何か解決策をお持ちのはずです。
問題はディーラーでコーティングした場合です。私も国産車ディーラーで整備士として勤務していたこともありますが、その経験から考えても、ディーラーにウォータースポット、イオンデポジットを落としたい。と質問して、きちんとした答えが帰ってくることは殆ど無いと思います。当店のお客様も、ディーラーに質問された方が多くいらっしゃいますが、「研磨して除去するしか無い」と言わることが多く、あとは「落とせません」と言われることも多いです。
研磨すれば、当然コーティングは落ちてしまいます。落とせませんという回答に関しては、じゃあ、どうすれば良いの?と言うしかありません。さらに悪いことに、ディーラーで施工されるコーティングは、水ジミ(ウォータースポット、イオンデポジット)が非常に付きやすく、悪化もしやすいものが多いです。実際にとても悪い状態になってご入庫されるお客様が多いです。
ですので、ディーラーでコーティングされたおクルマで、シミが目立つようであれば、コーティングが落ちてしまう可能性があっても、ウォータースポットリムーバーを使用してシミを落とされた方が良いと私は思います。使用後に水でよく濯いでから、イージーグロスコートナノを使いながら拭き上げていただければ、塗装面を保護してくれます。
もしくは、お近くのカーディテイリング店にご相談されるのが良いと思います。
また、水アカ、水シミの解決には水道水の洗車ではなく、純水を使った洗車が解決策となります。
長くなりましたが、ウォータースポットリムーバーのコーティング施工済み車へのご使用について、ご参考にしていただければ幸いです。ぜひ、「美しいクルマと共に暮らす。」素敵な毎日をお送りくださいませ!