花粉によるシミが発生しております

昨日ご来店された、TTクリアファイナライズ施工済みのお車2台に、花粉によるシミが発生しておりましたので、ご報告いたします。

秋田県のスギ花粉は3月中旬から飛散を始め、ピークは4月中旬頃となります。

花粉は粘着性があり、洗車しても落ちにくいものですが、2台ともコーティングの効果があり、シャンプー洗車で簡単に付着物は除去できました。
しかし、付着物が無くなった状態でもボンネット一面に写真の様なシミが広がっておりました。

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こちらの2台、お住まいがお近くで、どちらもカーポート保管という共通点があります。
カーポートで花粉がつきにくいルーフは被害が少なく、ボンネットの被害が酷いという、全く同様の状況でございました。

スギ花粉が付着した状態で、雨が降り、その後乾燥してしまうと、この様な被害が発生します。
必ず発生するという訳ではなく、一定の条件が揃うと発生するのですが、この2台は全く同じような状況にあったと考えられます。

スギ花粉が濡れると殻が割れて、中からペクチンというタンパク質が出てきます。これが塗装に吸着し、乾燥する際に収縮し、塗装を引っ張ってクレーター状のシミを作り出します。付着した後の期間が長い程、温度が高くなる程シミは酷くなります。エンジンをかけると温度が上がる事も、ボンネットの被害が酷い理由の一つかもしれません。
このシミは塗装自体が変形しているので、ケミカルでは除去できません。研磨すると、一時的に改善しますが、塗装に染み込んでいるペクチンが再度収縮する為、時間が経つと再発し、余計に取れにくくなってしまいます。

ペクチンは60度以上に加熱する事によって分解し、塗装を引っ張っていた力が開放され、シミが消えます。下の写真は下側のスポットライト付近を温風で加熱した後のものです。その部分だけシミが消えているのがおわかりになるでしょうか?

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このシミは、気温が上がり、日光で車体が60度以上に加熱されると消えるため、夏になり、ふと気付くと消えているという事がよくあります。

全国的には新車の花粉ジミ被害の話なども聞きますが、秋田でこれほどの花粉ジミがつくとは、大変お恥ずかしいですが、思っておりませんでした。

TTクリアコートをもってしても防ぎきれない花粉ジミ。予防する為には、花粉が付いたら早めに洗車する。花粉がついた状態で雨に降られたら、速やかに洗車する事が一番でございます。

私の車も屋外駐車で、この2台と場所も比較的近くでございますが、シミは見られませんでした。花粉の被害は、天候や洗車のタイミングなど、偶然も影響するものですので、たまたま運が良かっただけかもしれません。

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コーティングで防ぐことができれば良いのですが、他のガラスコートなどでも、完全には防ぎきれないのが現状です。この様に酷い被害が発生した事。熱処理にて除去可能な事をご報告させていただきます。

当店で施工いただいたお客様におかれましては、同様の症状が出ておりましたら、大変ご心配をおかけいたしまして、申し訳ございません。除去をご希望のお客様は1パネル単位で熱処理での除去を承りますので、お気軽にご相談くださいませ。

2013年05月03日